クリスマスが近づいてくると、ツリーやライトアップなどのきらきらとした装飾が街中を彩りますね。
ご自宅でもクリスマスツリーやクリスマスリースを飾る方は多いのではないでしょうか。
クリスマスリースはツリーに比べ、スペースを考えず好きなところに飾ることができるので、手軽にクリスマス気分を味わうことができますよね。
そんなクリスマスに欠かせない、リースにどんな意味が込められているかご存知ですか?
今回は、クリスマスリースの歴史からアレンジの方法まで、たっぷりとご紹介します。
お部屋に飾りたくなるリースなどのクリスマスアイテムも合わせてご紹介します。
クリスマスリースが飾られる理由とは

木の実やリボンで装飾されたクリスマスリース。
その形や装飾には、さまざまな意味が込められているんです。
1.魔除け
クリスマスリースの装飾で使われる常緑樹のヒイラギの葉は、古くから強い生命力の象徴とされてきたこともあり、魔除けの意味があります。
葉自体に殺菌作用や抗菌作用があるため、「災いから家族を守るもの」といった意味が生まれたそうです。
玄関のドアに飾ることが多いのも、出かけた家族が無事に帰ってくるようにという願いが込めるためだそう。
素敵な考え方ですよね。
2.豊作祈願
クリスマスリースの装飾に使われている松ぼっくりやリンゴ、ブドウの蔓、麦の穂などは「収穫」の意味を表しています。
本年の収穫への感謝を表すとともに、翌年の豊作を祈願するという意味が込められています。
3.新年の幸福
日本では、11月後半頃からクリスマスの飾り付けを目にするのが一般的。
そして、お正月の準備もあることから12月25日を過ぎると外してしまいます。
一方、キリスト教圏では日本と違って、年が明けてもクリスマスシーズンが続きます。
欧米のクリスマス期間は前述の11月30日前後から1月6日公現日(エピファニー)までとされているため、ほとんどの家庭では1月6日までクリスマスリースやツリーが飾られています。
新しい年の幸せを祈る、日本のしめ縄のような役割も持っているんですね。
4.永遠の愛
まん丸な輪の形をしたリース。
「始まりも終わりもない」ことから、「永遠」の象徴とされています。
ここにキリスト教の教えが合わさって、古くから永遠の神の愛を表すものとして考えられていました。
リースの歴史

クリスマスリースの原型となっているリースの始まりは、古代ローマ時代にも遡り、ローマ人が月桂樹で作られたリースは勝利と名誉のシンボルとして捧げられたそうです。
また、花嫁の装飾品に使われたり、亡くなった方を送る花として、様々なシーンで用いられました。
その後、各地に広がった常緑樹で作られるリースは、冬でも青々と寒さに負けない強さを思わせ、「豊穣」や「繁栄」を意味するものとなり、冬至や新年などのお祝い事で使われるようになりました。
現在ではお部屋のインテリアを彩るだけではなく、永遠性のシンボルであるリースはウェディングアイテムとしても欠かせません。
リースをクリスマスに飾るようになった由来については、ローマ皇帝がキリスト教を国教としたことから、キリスト教徒にローマの風習が広まったとされています。
以前からローマに存在していたリースを飾るという文化と、キリスト教の文化が混ざり、クリスマスにもリースが飾られるようになりました。
さまざまな装飾のリース
1.紫陽花のリース

ドライフラワーの中でも人気の高い、紫陽花。
お部屋に飾るだけで、アンティークな雰囲気を出してくれます。
紫陽花は様々な種類、カラーがあるので、お部屋の雰囲気に合わせて組み合わせるのも楽しいですね。
2.ミモザのリース

ヨーロッパで春を告げる花「ミモザ」。
ドライになったミモザは落ち着いた黄色をしています。
ボリューム感のある可憐な丸いお花が特徴のリースはお部屋のアクセントに。
ユーカリなどのグリーンとの相性は抜群です。
3.クリスマスリース

クリスマスリースと聞いて思い浮かべるのは、赤と緑を基調にしたものではないでしょうか。
赤は「キリストの流した血」「神の愛」、緑は「永遠の命」「神の永遠の愛」を表しています。
センセーショナルファンタジー、ツルウメモドキなどの赤い実が使われることが多いです。

こちらは、モミやヒバなどのエバーグリーン(常緑樹)をたっぷりと使ったクリスマスリースです。
シルバーがかったグリーンや柔らかい質感のグリーン。
同じグリーンでも質感や色味の異なるものを組み合わせることで豊かな表情に。
ホワイトやブラウンの要素を全体に足すことでグリーンの深みが増し、コントラストの美しさも際立ちます。
リースの作り方

今回は、冬の寒さを感じさせる、シルバー×グリーンのリースの作り方についてご紹介。
作り方は様々ありますが、今回はツイストリースをベースに、お花をワイヤーで巻き付けます。
青味の強いエバーグリーンにコチアとユーカリの実が映える美しいリースです。
冬のギフトとしてもおすすめです。

花材
1.モミ パーツ 4束 2.サツマ杉 1本 3.ユーカリ グロボラス 1本 4.コチア 2束 5.ブルーアイス 1本道具
1.リース Mサイズ 2.テーピングワイヤー 1本 3..ワイヤー#24 1束 4.リースワイヤー作り方










道具を上手に使って、リースでお部屋を装飾!

リースを、どのように飾るか悩まされる方も多いのではないでしょうか。
飾る際の道具は、ドアや壁の素材(木、ステンレス、ガラス)に合わせて選ぶことが大切です。
ドアフック
リースハンガーとも言われているもの。ドアの厚みを利用して引っ掛けるだけでリースを吊ることができます。また、ドアの素材を気にする必要はありません。
ネットでも長めのものや分厚いドアにも使えるものもあるので、チェックしてみてくださいね。
粘着フック・マグネット
粘着フックは、粘着テープで貼りつけるのとは違ってドアや壁を傷つけることなく、場所の移動も簡単にできます。
耐荷重量が2キロのマグネットなど強力なものもありますが、落ちてしまうこともあるため、心配な場合は2個使用するなどして工夫してみてください。
リーススタンドに掛けて飾る
木製のものやアンティークなもの、スタンドの高さを調節できるものまでデザインも様々あります。
リース以外のクリスマスアイテムも
1.ガラス標本のクリスマスツリー

ガラスボトルに入っているのは、野ばらの実などクリスマスカラーのドライボタニカルたち。
ガラスボトルで出来た小さなクリスマスツリーなら、お部屋のちょっとしたスペースに飾っていただけます。
お手入れだって、ガラスをさっと布で撫でるだけでいいから、とっても楽ちん。
お部屋をさりげなくクリスマス色に染めてくれるツリーは、ちょっとした贈り物にもおすすめです。
2.クリスマススワッグ

ワイルドフラワーやこの時期ならではの実ものを束ねた、力強さと優しさ溢れるクリスマス限定のスワッグ。
クリスマス感が強すぎないデザインなので、クリスマスが終わっても長く飾って楽しめそう。
ラッピングをすると花束の状態になるので、贈りものにもおすすめ。
3.エバーグリーンのドライポプリ

冬の森林にいるような、清々しく凛とした香り。
インテリアとしても飾っていただけるエバーグリーンのドライポプリをご用意しました。
1年の中でも何かと忙しいこの季節。
深呼吸したくなるようなすっきりとした香りに包まれて。
見た目も香りも、見る人の気持ちを和ませてくれるはず。
4.パインコーンのオーナメント

クリスマスに向けて、お部屋を彩るオーナメントはいかがですか。
手のひらサイズのパインコーンに、冬の香りの針葉樹、ユニークなユーカリの実、冬が旬のシトラス系のドライフルーツをあしらいました。
異素材の組み合わせにアシンメトリーなバランスは、見れば見るほど愛着が湧いてくる。
森からの可愛い贈りものみたいなオーナメントです。
おわりに

古代ローマ時代に誕生したリース。
時代を超え、多くの人の願いや祈りが込められ飾られてきました。
そしてクリスマスには欠かせない装飾として現在も人々に愛されています。
土と風の植物園ではクリスマスのリース、さらに、アレンジに使っていただける花材をご用意しております。
ぜひ、このご機会にリースなどのアレンジメントをお部屋や玄関に飾り、クリスマスを迎えてみてはいかがでしょうか。