小さな花々をまるく、手まりのように咲かせる「アジサイ」。
優しい色合いが、梅雨時の気持ちを明るくしてくれます。
アジサイをドライフラワーに加工すると、生花とは異なるアンティークで大人な風合いを長期間楽しめます。
ドライフラワーに加工しても花が崩れにくいため、色々なアレンジもできるんです。
この記事では、アジサイのドライフラワーの作り方や飾り方を紹介します。
ぜひ、アジサイのドライフラワーの魅力を知って、お家で試してくださいね。
6月の誕生花「アジサイ」は梅雨の風物詩

ご存じの通り、梅雨時期にキレイに咲くアジサイ(紫陽花)。
実は、日本原産の落葉低木です。
アジサイの基本情報を表にまとめました。
学名 | ハイドランジア マクロフィラ(Hydrangea macrophylla) |
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科名 | アジサイ科 |
品種 | ガクアジサイ、ホンアジサイ、西洋アジサイ |
花期 | 6~7月 |
原産地 | 日本 |
花言葉 | 「辛抱強い」「移り気」「家族」「和気あいあい」「団らん」 |
丈夫で育てやすいアジサイは、個人宅のお庭や公園などでよく見かけますね。
もともと日本にあったガクアジサイが、欧州にわたり世界中で親しまれたことで西洋アジサイが生まれ、世界各地で楽しまれるようになりました。
花が咲く時期は6〜7月のおよそひと月ほどと決して長くはありませんが、梅雨の憂鬱な気持ちを和ませてくれる、とても魅力的な花です。

夏の季語でもあるアジサイは、6月の誕生花。
しとしと降る雨の中でふんわり花を咲かせる奥ゆかしさから「辛抱強い」、小さくひしめき合うように花ひらくことから「家族」「和気あいあい」などの花言葉があります。
家族みんなで仲良く過ごす祈りを込めて、母の日の贈りものに選ぶのも素敵ですね。
アジサイのドライフラワーと魔除けの関係

アジサイのドライフラワーは魔除けのアイテムとしても人気です。
白いドライフラワーを北東に飾ると、金運がアップするといわれています。
また6月の6がつく日(6、16、26日)に、軒下や玄関にアジサイを逆さまに吊るすと魔除けになる、というおまじないもあるそうです。
健康を祈願するなら紅白、金運は金・銀、縁結びは赤など、願いに応じてアジサイを縛る紐の色を変えます。
吊り下げたアジサイは1年間そのままにし、翌年新しいものに交換するのが習わしです。
ドライフラワーのアジサイであれば長持ちするので、1年間しっかり家族を守ってもらえますね。
ドライフラワーに適したアジサイの品種は?
アジサイのドライフラワーは、お花屋さんの商品やお庭で育てている花で作れます。
ドライフラワーに適した品種それぞれの特徴を、以下に表でまとめました。
アナベル

特徴 | ・20~30cmのふんわりとした大きな手まりのようなフォルム ・水分の含有量が少ない ・ドライフラワーにされるアジサイの中でもっともポピュラー |
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花色 | 薄緑(咲き始め)→白っぽい→ペールグリーン(秋ごろ) |
開花期 | 初夏 |
育て方のポイント | 強い風や日光、雨に当てない |
ドライフラワーにするポイント | ・開花から数か月後、ガクに厚みが出てきた頃が◎ ・秋色グリーンになったタイミング(夏の終わり~秋)で剪定 |
西安(シーアン)

特徴 | ・たっぷりとボリューム感のある花 ・ドライフラワーにすると見た目が豪華 |
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花色 | 薄緑(咲き始め)→紫→ピンク→青みがかった薄紫→ペールグリーン(秋ごろ)→ペールレッド |
開花期 | 5月中旬~7月上旬 |
育て方のポイント | ・冬の冷風に晒されるのを防ぐ ・株元を乾燥させない |
ドライフラワーにするポイント | ・開花から数か月後、花のガクに厚みが出てきた頃が◎ ・朝、もしくは夕方以降に収穫 |
秋色ミナヅキ(ピラミッドアジサイ)

特徴 | ・日本原産のアジサイ ・ピラミッドのような円すい型のフォルム |
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花色 | 薄緑(咲き始め)→白っぽい→ライムグリーン→スモーキーピンクや赤 |
開花期 | 6月頃 |
育て方のポイント | ・適度な日当たり、日陰がある場所が◎(全く日が差さない場所は✖︎) ・株元を乾燥させない |
ドライフラワーにするポイント | 秋色になったタイミングで剪定 |
カシワバアジサイ

特徴 | ・ピラミッドのような円すい型のフォルム ・大きいものだと50cmくらいになる ・柏のような形状の葉 |
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花色 | 白(初夏)→ライムグリーン→スモーキーピンク(秋ごろ) |
開花期 | 5月中旬~7月 |
育て方のポイント | ・日当たり、風通し、水はけが良い土壌が◎ ・株元を乾燥させない |
ドライフラワーにするポイント | ライムグリーンなど秋色になったタイミングで剪定 |
「西安」、「秋色ミナヅキ(ピラミッドアジサイ)」、「カシワバアジサイ」は、夏から秋にかけてさまざまな花色の変化を楽しめる品種で、色が変化すると「秋色紫陽花」とも呼ばれます。
[秋色紫陽花]とは、夏から秋にかけての気温の変化などで花色を変えた紫陽花の総称のこと。
色味を帯び、ガクに厚みが出てくることで、ドライフラワーにするのに適した紫陽花になります。

ドライフラワーにするなら、紹介したアナベルや秋色紫陽花を選ぶのがおすすめです。
ドライフラワーにするタイミングは、開花から数か月経ち、花が乾いてやや落ち着いた色合いになり茎が固くなる頃がおすすめです。
ドライフラワーに向かないアジサイはある?

以下のようなアジサイはドライフラワーに不向きなので注意してください。
- 咲きたてでみずみずしいもの
- 夏に咲いたばかりのもの
- 直射日光を浴びたもの
夏の咲いて間もないアジサイや直射日光に晒されたアジサイは変色しやすく、仕上がりがしわしわになりやすいです。
アジサイに限らず、水分を多く含む花はドライフラワーに適していません。
先ほど紹介したアナベルや秋色紫陽花など、ドライフラワーに適した品種を選ぶとキレイに仕上がります。
アジサイのドライフラワーの作り方

アジサイのドライフラワー作りでの下処理方法と3つの作成手法をご紹介します。
完成後の用途や、ご自身に合った作り方から選んでくださいね。
アジサイのドライフラワーを作る前に
キレイなアジサイのドライフラワーを作るために、次の下準備を行いましょう。
- 好みに応じて葉を取り除く
- 傷んだ花や葉を取り除く
- 花までしっかり吸水させる

完成後のドライフラワーのお手入れをラクにしたいなら、作成前に葉を取り除くのがおすすめです。
また、傷んだ花や葉を取り除き、花にしっかり吸水させることで、ぽろぽろと崩れるのを防いで美しく仕上げられます。
水切りをして、アジサイがしっかり水を吸い上げたら、すぐに作業を開始してください。
新鮮なうちに作業することで、キレイなドライフラワーに仕上がります。
作り方①ハンギング法

ハンギング法は、花を逆さに吊るして時間をかけゆっくりドライフラワーにする方法です。
縛って逆さに吊るすだけなので初心者にもおすすめで、ドライフラワーの基本的な作り方といえます。
必要な道具
- 花切バサミ
- 縛るもの(麻紐や輪ゴムなど)
- 吊るすもの(紐やハンガー、S字フックなど)
手順
- 下準備したアジサイの花びらをほぐす
- 花を1房ずつに分け、紐できつく縛る
- 花を下に向け、風通しがよく日の当たらない場所に吊るす
- 1~2週間程度、完全に乾燥させたら完成
ポイント
- 吊るしているときに抜けてしまわないように、紐でしっかり縛る
- 変色を防ぐため、できるだけ素早く乾燥させる (湿気がこもらないよう、扇風機やファンなどを用いる)
- 秋から夏にかけて、まとまった晴れが続く日に作業する (梅雨や天気が崩れやすい時季など、湿度が高い日が続くとカビる可能性がある)
吊るしたままインテリアにするのであれば、麻紐など縛る素材にこだわるのも良いですね。
作り方②ドライ・イン・ウォーター法

ドライインウォーター法は、少量の水に生けた花の水分を、徐々に蒸発させる方法です。
ハンギング法のように逆さまにしないので、ふんわりとしたフォルムを保てます。
必要な道具
- 花瓶
- 水
- 扇風機など(必要に応じて)
手順
- 花瓶に少量の水(1~5cmほど)を入れ、アジサイを生ける
- 風通しの良い場所に置き、少しずつ水を蒸発させる
- 1〜2週間くらいで完成
ポイント
- 扇風機などを使い、乾かす速度を上げる (途中で茎が花の重さに耐え兼ねて折れ曲がる可能性がある)
- できるだけ素早く乾燥させ、変色を防ぐ
- 花瓶の水を足したり交換したりしない
アジサイの変化を楽しみながらドライフラワーにできるのも、ドライインウォーターの魅力です。
作り方③シリカゲル法

シリカゲル法は、乾燥剤(シリカゲル)を用いて花を乾燥させる方法です。
短時間で乾燥させるため、生花に近い鮮やかな色味を残すことができます。
必要な道具
- シリカゲル(ドライフラワー用)
- ピンセットやスプーン
- 化粧筆や刷毛
手順
- 花首の下2cmほどで花をカットする
- シリカゲルを密閉容器に1cmほど敷き、花を置く
- 花の上に優しくシリカゲルを振りかけて、花全体を完全に埋める
- ふたを閉めて密封し、1週間程度置いて完成
- ピンセットやスプーンを使って優しく取り出す。花のすき間にシリカゲルが入り込んでいたら、筆などを使って優しくなでて落とす
ポイント
- シリカゲルはドライフラワー用のものを使う (食品用でも良いが、粒が大きいため花に痕が付いてしまう可能性がある)
- 乾燥後はすぐにハーバリウムなどにする (空気に触れると色あせてしまい、長く楽しめない)
- シリカゲルの重みでつぶれないよう注意する
- 乾いた花はとても繊細なので、優しくそっと取り出す
花を短くカットするのでアクセサリーやハーバリウムなどに向いている一方、スワッグや花束には不向きです。
シリカゲル法は少しテクニックが必要ですが、花の形や生花の色みを残して仕上げられる点が魅力です。
アジサイのドライフラワーの楽しみ方5選
アジサイのドライフラワーを楽しむアイデアを紹介します。
そのまま飾る

アジサイのドライフラワーは、アンティークな落ち着いた雰囲気が魅力。
おしゃれな紐でくくったハンギング法のドライフラワーや、お気に入りの花瓶に差したドライインウォーター法であれば、そのまま飾っておくだけでオシャレ。
玄関やリビングに1本飾るだけで、素敵な空間が出来上がります。
かごに飾る

クラシカルなアジサイのドライフラワーは、かごなどの入れ物との相性も◎。
ブリキやガラス容器などに入れると、どこか懐かしさを感じる味わい深いインテリアになります。
季節や空間にあわせて入れ物を選べば、さまざまな場所に飾れます。
リースやスワッグ(壁飾り)にする

ドライフラワーの定番アレンジメントといえば、リースやスワッグ。
アジサイをあしらうと、夏らしさや上品な雰囲気が出て素敵なんです。
控えめなアジサイのドライフラワーは他の花とも調和するので、さまざまな花との組み合わせを楽しむのも良いでしょう。
上品で華やかなリースやスワッグは、プレゼントにもおすすめです。

ボルドーブラウンとグリーンで、色味はシンプルに、そしてシックに。
ワイルドフラワーとアナベルを束ねた、優美な雰囲気のスワッグです。
紫陽花アナベルの可愛らしさとワイルドフラワーのかっこよさ、どちらも楽しめます。

淡いグリーンやホワイトで、天真爛漫に。
紫陽花アナベルと丸葉のユーカリポポラスを合わせた、シンプルで可愛らしいスワッグです。
ところどころ顔をのぞかせるホワイトのエバーラスティングでアクセントを効かせて。
お誕生日祝いや出産のお祝いの贈りものにもおすすめです。

「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」などの花言葉を持つアナベル。
そんな一途な気持ちを表した紫陽花アナベルの花びらをパーツにし、可愛らしいリースに仕立てました。
ずっと眺めていたくなる美しさです。
その他のアレンジメントはこちら
ボトル・額縁に入れる

ボトルや額縁に入れて飾ると空気に触れないため、アジサイのドライフラワーがより長持ちします。
細かく分けたドライフラワーを使うため、シリカゲル法を活用するのも良いでしょう。
あらかじめ小さく分けてから、シリカゲルでドライフラワーにするのがおすすめです。
紫陽花の植物標本はこちら
ハーバリウムにする

ボトルの中にアジサイのドライフラワーと専用のオイルを入れて、ハーバリウムにするのもおすすめです。
シリカゲル法で作ったドライフラワーであれば色づきがより美しく、みずみずしい花の状態を楽しめるでしょう。
アジサイのドライフラワーは自然でアンティークな色合いなので、主役の花を引き立てるのにも重宝します。
管理の手間がなく、長期間楽しめるハーバリウムも、贈りものにおすすめです。
アジサイのドライフラワーと相性のいい花
アジサイのドライフラワーは以下の草花と相性が良いです。
- ユーカリ
- ルリ玉
- クレマチスシード
- ミモザ
- グレビレアゴールド
- カスミソウ
- ローズマリー
- スターチス
- センニチコウ

ナチュラルな雰囲気をまとうアジサイのドライフラワーは、明るい色や濃い色味の草花との相性が良いです。
主役としても、他のドライフラワーの引き立て役としても使えるので、色々な組み合わせを楽しんでくださいね。
<色を奏でる>紫陽花アナベル・セルリア・アマランサスのスワッグはこちら
ドライフラワーを飾るときの注意点

以下の点に注意してドライフラワーを飾ってください。
- 風通し良く
- 湿度は低めに
- 直射日光を当てない
- エアコンの風を当てない
- 壁や家具などにぶつけない
- 定期的にホコリを掃除する
湿度が高い洗面所やキッチンは、カビが生えやすいため不向きです。
また、繊細なドライフラワーはエアコンの強い風や接触で崩れてしまうことも。
ホコリが付着すると美観を損なうだけでなく、花の劣化を早めるため注意が必要です。
上記を避けて大切に飾れば、ドライフラワーの美しさを長く楽しめます。
ドライフラワーのお手入れ方法

ドライフラワーを長持ちさせるには、週1回程度メンテナンスするのがおすすめ。
お手入れのポイントや方法は、以下の通りです。
- メイク用ブラシや筆を使い、優しくなでる
- ドライヤーの冷風を利用する 静
- 電気を利用したホコリ取りを使う
- 精密機械用のブロアーブラシ・エアダスターでほこりを飛ばす
ドライフラワーに付いたホコリを長期間放置すると、表面に密着してなかなか取れなくなります。
ホコリはドライフラワーに害虫を寄せ付ける原因にもなるので、注意してください。
こまめなお手入れが苦手な人は、ガラス瓶やケースに入れて飾るのもおすすめですよ。
おわりに
この記事では、アジサイのドライフラワーの作り方やアレンジのコツなどを中心に、ドライフラワーの奥深さをお伝えしました。
アジサイの花はひとつひとつは小さくてかわいらしいですが、集まれば大きく迫力のあるドライフラワーを作れるのが魅力です。

優しい雰囲気のアジサイのドライフラワーは他の草花との相性もいいので、いろいろなアレンジを楽しめますよ。
自分で作るのがちょっと不安な方には、土と風の植物園で販売している商品がおすすめです。
色とりどりのアジサイのドライフラワーがあるので、ぜひ覗いてみてくださいね。