［ドライフラワー］芍薬

心惹かれる、思わず見惚れる美しさ

初夏の訪れを感じられる花、芍薬のドライフラワーがお目見えです。

「立てば芍薬、座れば牡丹」という言葉が示すように、凛とした立ち姿を思い起こさせる長い茎。
くしゅくしゅとした、たくさんの花びらは、見惚れてしまうほど見目麗しい。

生薬としても愛されてきました

芍薬は、乾燥させた根を煎じて飲むと婦人疾患などに効能があるとされ、古くから鎮痛剤などに用いられてきました。
「芍薬」の「芍」は、抜きんでて美しいという意味。
見目麗しく薬にもなる花ということで、この名がついたようです。

芍薬の原産地は中国北部やシベリア東部など。
平安時代以前に薬草として中国から日本にやってきたといわれています。

漢方薬の袋に、ときたま芍薬の字が使われているのは、そういうことだったのかと納得しました。
その姿形や香りで私たちを楽しませてくれるだけでなく、薬としても役立つって、すごい花ですよね。

ドライフラワーになっても、あでやかさは健在

芍薬は、ピンポン玉ほどの大きさのつぼみからは想像がつかないほどの、大きな花を咲かせます。
ドライフラワーにすると、大きさは生花の時の半分ほどになりますが、それでも豪奢で、ため息が出るほどあでやか。
色も鮮やかに残ります。

花びらのくしゅくしゅ感が、洗いざらしのリネンみたいで、何だか心地よさそう。
ドライな質感だと分かっていても、思わず触れたくなってしまいます。

3本を1束にしてお届けします。
小ぶりなものについては、4本1束にしてお届けする場合もございます。

鮮やかなピンク色のもの、白が混じった淡い色のもの。
それぞれが色味や大きさ、花びらのくしゅくしゅ具合が異なるので、3本をまとめてフラワーベースに飾るだけで動きが生まれます。

1本で無造作に置いてもサマになりますし、他の花と組み合わせてフラワーベースに飾っても華やかさが引き立ちます。

欧米を中心に、世界に広がりつつある「ボディポジティブ」というムーブメントをご存知でしょうか。
「太っているとか、痩せているとか、体に傷があるとか、そういったことに関わらず、ありのままの体型や見た目を愛そう」というものです。

人間だけでなく、花にも同じことがいえるのではないでしょうか。
芍薬という花ひとつをとっても、花びらのグラデーションの具合、真っ直ぐすぎない少しごつごつとした茎のつきかた。
ひとつとして同じものはないことを感じさせます。

ドライフラワーへと姿かたちを変えた花々のありのままを受け入れ、愛することが、お花のある暮らしを楽しむためにいちばん大切で、自分自身を慈しむことにつながるかもしれませんね。

芍薬がドライフラワーになるまでの過程や、お手入れ方法について知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
＜読みもの＞梅雨でも心晴れやか　芍薬のドライフラワー