こんにちは。
ドライフラワー・スワッグ専門店、土と風の植物園 の高石です。
ゴールデンウイークも明けましたね。
きょう、5月13日は、二十四節気で「立夏」にあたります。
暦のうえでは、夏の始まりです。
眩しさを増す朝の太陽に、日が長くなってきた帰り道。
草木の色も、青々と。
1年のうちで、もっとも過ごしやすいとされるこの季節ですが、4月から新しい年度になり、環境が変わった人たちの体と心に疲れが出やすい時期でもあります。
きちんと休息はとっているはずなのに、何だか疲れが取れない。
そう感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
土と風の植物園では、この度、そんな日々を少しでも心地よいものにしていただけるようにと、ラベンダーをあしらった品々をご用意しています。
古代ローマ人も愛した「ハーブの女王」
ラベンダーは地中海沿岸を原産とするシソ科のハーブ。
香りが強く、古くから殺菌作用などの効果があるとされ、「ハーブの女王」といわれています。
ラベンダー(Lavender)の語源は、ラテン語で「水で洗う」を意味する「ラヴァーレ(lavare)」。
古代ローマ人が、ラベンダーで湯に香りをつけて入浴していたことに由来しています。
何千年も昔に生きていた古代ローマの人びとも、私たちも、時をこえて同じ香りを楽しんでいたと考えると何だか不思議ですよね。
そんなラベンダーが日本へやってきたのは江戸時代のこと。
江戸時代の文献には、ラベンダーの精油「ラーヘンデル油」の名前があり、精油を輸入していたとされています。
1950年代以降には、北海道の富良野地方でラベンダーの栽培と精油の製造が盛んに。
安価な輸入香料の台頭で苦境に立たされた時期を乗り越え、今は多くの観光客が訪れる観光スポットとなっています。
花言葉は、「清潔」「優美」「沈黙」など。
静かな深い色をたたえた、ラベンダー畑の情景が浮かんできそうな花言葉ですね。
ラベンダーと過ごす 眠りにつく前のひと時
ラベンダーはドライフラワーにしても香りが強く残るため、ポプリにするのに向いている草花のひとつです。
ポプリとは、香りのよいハーブや花びら、スパイスなどを混ぜ合わせ、熟成させたもののこと。
フランス語で「ごった煮料理」を意味するpot pourriからきていて、壺にさまざまな具材を混ぜ入れて作ったことに由来します。
土と風の植物園でも、ラベンダーのポプリを期間限定で販売しています。
やさしくつつまれるような香りで、リラックスしてぐっすり眠れそうと思い、このポプリを寝室に置いてみることにしました。
ガラス瓶の蓋を開けると、ラベンダーの香りがほのかに鼻腔をくすぐります。
洗剤、柔軟剤、ルームフレグランス、整髪料、香水、、、世の中は「香り」であふれていますよね。
ひとつひとつの香りは本当に素敵でずっとまとっていたくなるのですが、その香りたちが混ざるのが、個人的にあまり得意でなく、これまで自宅にたくさんの香りを持ち込まないようにしていました。
そんなわたしが、ものは試しにと初めて寝室にお迎えしたポプリ。
枕元にうっすらとラベンダーの香りが広がるのが慣れなくて、不思議な心持ちなのですが、心地よい。
このラベンダーたちはどこでどんなふうに咲いていたんだろう。
さぞ美しかっただろうな。
そんなことを考えながらお布団へ。
お布団へ入った後は、いつも眠くなるまでSNSをチェックしているのですが、不思議なことに、この日はスマートフォンに手を伸ばす気になリませんでした。
体や心がゆるゆると緩み、「きょうはもういいじゃん」と言われているような感覚。
「デジタルデトックスってこのことか、たまにはいいな」と考えたのも束の間、いつの間にか眠りについていました。
眠るための準備を、ラベンダーが一緒にしてくれているような。
お布団の上から包み込んでくれているような。
そんな夜でした。
いつもより、ぐっすりと眠れたかどうかは分かりませんでしたが、眠りにつく前のひと時を、より丁寧に過ごしたい。
そう思えるようになりました。
ほかにも使いみちはさまざま
ラベンダーの使いみちは、ほかにもたくさん。
小さな袋に入れてサシェにすれば、その香りと抗菌作用で衣類を害虫から守ってくれ、ラベンダーを煎じたものは食欲を増進、消化を助けてくれるとされています。
頭痛がする時は、ゲッケイジュ、ナツメグの花など、さまざまな花と一緒に枕元に置いて寝ると良いとされています。
こうした汎用性の高さが、ラベンダーが古代ローマの時代から愛されてきた理由かもしれませんね。
香りを長持ちさせるには
土と風の植物園では、さまざまな楽しみ方、飾り方をしていただける、ラベンダーのドライフラワーをご用意しています。
もちろん、どのお品もラベンダーの華やかで爽やかな香りを肌で感じることができます。
ただ、ドライフラワーは、もう成長することのない草花。
直射日光を避け、湿度に気を配ることで、ある程度長持ちしますが、いつかは自然の香りは薄れてしまうものです。
いつかは消えてしまうものだからこそ、その姿かたちや香りを楽しむことができる時間が、より愛おしくなりませんか。
香りが消えた、と感じた時は、お好みのアロマオイルを垂らして、新たな香りをご自身で生み出していただけたら、と思います。
いかがでしたでしょうか。
リラックスタイムや、眠りに付く前のひとときは、今日という日を良い気持ちで終えるための、とても大切な時間。
ラベンダーと過ごすことで、その時間が皆さんの至福のひと時になると嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました。

ドライフラワー・スワッグ専門店|土と風の植物園
倉敷市の中心部から少し離れた緑豊かな小さなアトリエで制作。厳選したドライフラワーや道具、動画を見ながら作れるスワッグ手作りキットなど、各種取り揃えています。